哀悼

波多野誼余夫先生が1月にお亡くなりになっていたことを今知った。 (via http://www.team1mile.com/asarin/tdiary/?date=20060218#p03) 先生との接点はほとんどない。大学院生時代に先生の講義に何回かもぐりこんだのと、学会のシンポでコメンテータとして…

南田さんのリプライへの応答

浅野智彦(編)『検証・若者の変貌』勁草書房の2章「若者の音楽生活の現在」についてです。昨日のエントリに対し、著者の南田さんよりリプライいただきました。 コメント欄でも述べたように、「仮設定された言説に対して答えることは無理です」というのは、お…

世論調査ピンチ!

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060214-00000105-yom-soci いや、ほんと、調査屋にとっては切実にピンチなのですよ。 しかし、「7割は回収できないと、正確とは言い難い」というコメントにはまいった。 私のたずさわった調査で7割も回収できたのなん…

『検証・若者の変貌』

検証・若者の変貌―失われた10年の後に作者: 浅野智彦出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2006/02/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 107回この商品を含むブログ (33件) を見る 第一章 若者論の失われた十年……浅野 智彦 第二章 若者の音楽生活の現在……南…

北海道新聞への寄稿記事

今日は朝から7時間会議でした(挨拶) 今年の抱負は「大学の愚痴をこぼさない」ですので、こぼしませんとも。 ホームページの方に、北海道新聞へ寄稿した「『過激』さウケる社会 〜細木数子、小泉劇場、2ちゃんねる…」という記事をアップしました。 掲載か…

講義の感想より(2)

2ちゃんねるを全く読まない人が4割もいたことには少しおどろきました。また書き込んだ経験のある人が1割以下であることにもおどろきました。予想では3割はいるだろうと思っていました。2ちゃんねらーである人が目につきやすいから、もっとたくさんいる…

講義の感想より(1)

今年度後期はテレビのリアリティ(or リアリティTV)の話やら、ケータイ的/ネット的リアリティの話やらを、とりとめもなくしてきたわけですが。 「トゥルーマン」や「マトリックス」の映画、「サバイバー」の映像を組み込んでの講義が多かったので集中でき…

d-tsuji.com

どえらく遅ればせながら、あけましておめでとうございます。 年が明けたついでに、d-tsuji.com ドメインを取得し、ホームページを移設いたしました。 このブログともども、よろしくご愛顧のほど。

大学という職場のソーシャル・キャピタル

対談「不平等社会日本と健康の格差」の近藤氏の発言から。 『健康格差社会』の中で「ソーシャル・キャピタル」(信頼,互酬性の規範,そして社会的なサポート・ネットワークなどの社会・集団の持つ特徴で,人々の協調行動を促すことにより社会の効率を高める…

卒論の最低限の要件は「文章を書く」ことである

うちの大学では年明け早々が卒論提出〆切であるので、例年この時期は添削に追われるわけですが、今年はいつもより相当多く赤を入れておりまする。 毎年、ネタはなかなか見るべきものがあるのですよ。 20人中5人前後は、ちゃんとした文章に直せれば、学会…

有馬記念

って、「有馬頼寧」という人の名前からきてるんですね。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E9%A6%AC%E9%A0%BC%E5%AF%A7#.E7.AB.B6.E9.A6.AC 日本の古本屋メールマガジン34号で知りました。 「馬」が入ってるから、馬の名産地か馬にまつわる故事か何か…

『デスノート』と「大工と鬼六」

DEATH NOTE (9) (ジャンプ・コミックス)作者: 小畑健,大場つぐみ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2005/12/02メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 37回この商品を含むブログ (423件) を見る ゼミ生のKさんに1週間に1冊ずつ貸してもらい、ようやく…

宮台・北田『限界の思考』

限界の思考 空虚な時代を生き抜くための社会学作者: 宮台真司,北田暁大出版社/メーカー: 双風舎発売日: 2005/10/22メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 82回この商品を含むブログ (128件) を見る この2日ほど寝込んでおりました。 昨日は年内ラストの講義…

論文2本出ました

1つは↓のテキスト本のなかに。自己と他者の社会学 (有斐閣アルマ)作者: 井上俊,船津衛出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2005/12/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (20件) を見る拙論は9章の「電子メディア上のかかわり」。 …

卒論のテンプレ

ゼミ生諸君、辻ゼミのテンプレとはちょっと違うが、ここ↓読んどくように。 http://d.hatena.ne.jp/inainaba/20051208/1134063745 ちなみに、こういうテンプレを示すと、まんま目次立てに「1章 問題提起」「2章 先行研究の概観」とか書いてくるやつがいるが…

あの〜、どなたか

超優秀な編集者のかた、本田さんのところのコメント欄のやりとり、すぱすぱっと整理して、懇切な注釈をつけて、各人の書き下ろし部分も加えて、一冊にまとめていただけると、ありがたいのですが。 ここんとこ、てんぱっていて、コメント欄を読み通す気力がな…

「安心」のモニタリング

関西の私鉄で次のようなサービスが開始されるそうだ。 (元ネタのプレスリリース:http://www.surutto.com/about/release/p051115.pdf) あんしんグーパスは、……小中学生が対象で、阪急電鉄、能勢電鉄、京阪電車のPiTaPaに対応した路線で利用可能。自宅最寄…

書き込みのシステム

05年11月13日朝日新聞be(日曜版)より。 http://www.be.asahi.com/be_s/20051113/20051101TKAI0011B.html 本の書き込みは、通常古本屋では歓迎されないが、書いた人によっては価値がある。 16世紀、天動説から地動説へという天文学の革命をもたらしたコペ…

パオロ・マッツァリーノさんに最接近遭遇

しそびれた...... さっき会議が終わって研究室に戻ってきたら、ドアに貼ってある袋に、パオロさんの新著が入っていた。 そこにメモが同封されておりまして。 「私、パオロ・マッツァリーノと申します。」 ! 大阪に来られたので、研究室に立ち寄ってくださっ…

しつけの問題

3年生のゼミで「しつけは衰退したか」をテーマにしている班があるので、たまたま目を通した本のなかからメモ。 確かに私自身も、幼稚園や小学校がらみで、しつけの悪い子どもが増えたという話をよく見聞きするのですけども。 いろいろな事柄の中で外国人の…

母親毒殺未遂事件とリアリティ・ブログ

事件そのものについては別に言いたいことはない。 ブログで「毒殺日記」をつけていたのは現象面での新しさにすぎず、ある意味では「ありふれた」少年犯罪であるだろうと思うし。 私が気になるのは(メディア論的な言い方をすれば)事件の「受容空間」の変質…

『若者と仕事』

本田由紀さんは、こういう本をお書きになっている先生です。 学生諸君は講演会までに読んでおくように。若者と仕事―「学校経由の就職」を超えて作者: 本田由紀出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2005/04/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 71回こ…

本田由紀さん講演会

本日の教授会で正式に承認されたので公表してよいでしょう。 関西大学社会学部の学術講演会に本田由紀さんをお招きしてお話いただきます。 学生諸君はふるって参加するように(と言いつつ、私はその時間、別の授業なので出席できないのだが...orz)。 社会学…

T.バートン「チャーリーとチョコレート工場」

仕事が立て込みすぎて疲弊はなはだしいので、今ごろようやく無理矢理見に行く。 もともとバートン好きなので楽しませてもらったが、ただ、いかにもアメリカ的な父子の葛藤劇をこの話にからませるのはどうかねと思ったりもする。 「ビッグフィッシュ」はそれ…

何でこうなるの?

山形さんと室井さんのこの論戦である。 http://cruel.org/other/smoking.html http://tanshin.cocolog-nifty.com/tanshin/2005/10/post_1e9e.html タバコの害は科学的に実証されているか、という論戦のようにも読めるかもしれない。 違う。 (実証されている…

内定した学生さんたちへ

そして、まだ内定していない学生さんたちへ。 かつまた、これから就活を迎える学生さんたちへ。 みんな、四の五の言わず、まずはこのお話↓にきちんと耳を傾けておくがよろし。 http://amrita.s14.xrea.com/d/?date=20050929#p01

バカだと思われるかもしれない不安

ここやここで書いたことについて、とある学生さんから、こういう素直な感想をもらう(本人の許可を得たうえで一部転載)。 私自身レポートの課題でネットから、コピペとまではいかないまでもバレないように、勝手に改変して写して提出してしまうことはあった…

「チョコレート工場」で小さな発見

Charlie and the Chocolate Factory (My Roald Dahl)作者: Roald Dahl出版社/メーカー: Puffin発売日: 1998/06/01メディア: ペーパーバック購入: 2人 クリック: 148回この商品を含むブログ (104件) を見る 小学校のときに繰り返し読んだ記憶がある(もちろん…

「女王の教室」

最終回を昨日見た。 そうか、00年代の金八先生はこう来るのか。 結局、「生徒思いのいい先生だったのだ〜」にオチるところは、テレビゆえのしかたない限界だろうが、方向性としては悪くない。 ただ、これを真似ようとするなよ〜。 ここに描かれているのは「…

SPIなんてこんなもの

適性・適職診断のエントリを書いているときに、「心理テスト」をこきおろした本を確かどっかで立ち読みしたんだけど、何だったっけかな、と思っていたのだが、今日たまたま本屋で見つけました。「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た作者: …