卒論発表会、追記


前回のエントリ、いくつかのブログで言及していただいますが、特に、id:june_t:20041116#p2 さんの書かれていることには考えさせられる――というか少し反省させられる――ところがあり。
確かにテーマによってはこういった事態もおこりうるし、正直、そのあたりのことを考慮に入れてはいなかった。
まあ、実施前にそうした可能性があることを気づかせてもらえるところにネットやブログのメリットもあるわけだが、おそらくテーマなり起こり得る問題をいくら考慮したところで、原則的に教員の予測しなかった問題が生じる可能性は残る。
ある教育手法をとろうとするとき、そのメリットとデメリット(リスク)を事前にどれほど広い範囲で考量したかということと、事後に問題が生じたとき、どれだけ誠実に対応するかということが最終的には問題になるのだろうが。


卒論ではないが、ゼミで海外旅行をしたときも、私自身が予想していなかったような問題――といっていいのかためらわれるところもあるが――が生じたことがある。
旅行の話が出るまで気づかなかったのだが、日本国籍でない学生さんがいたのだ。
その学生さんはそのことを周りに話していなかった。
出入国審査の時、その学生さんは他の学生さんたちとは別の列に並ぶことになった。
それを見て、周りの学生さんたちには「あれ?」という反応があり、「ああ」と気づいたような反応がそれに続いた。
その後、別にその学生さんと周りとの関係がぎくしゃくしたとか、何か問題になるようなことがあったわけではない(、私の知る限りでは)。
また、強制参加ではなかったので、ゼミ旅行に行かないという選択肢もあるにはあっただろう。
しかし、カミングアウトすることになるような状況にその学生さんを置いてしまったということで、私には忸怩たるものがあった。
その反省から学んでいなかったのだなあ、おれは。
と、さらに反省。


少なくとも、卒論相談会はゼミ生に相談して合意を得てからにしよう。