社会言語科学会大会

東京出張より帰還しました。疲れきっとります。
26日(金)に新幹線で東京へ。
車中で翌日の学会講演のパワーポイントを補足して完成。
新宿のホテルにチェックインした後、「メディアとことば」研究会へ。
是永論さん(立教大)の「映像広告に関する理解の実践過程」を興味深く拝聴。
そのまま懇親会へなだれ込み、22時すぎまで。
ホテルへ戻り、24時ごろ就寝。
翌日は9時前に社会言語科学会の会場(東京工芸大)へ向い、10時よりテーマ講演。
「広告は「コミュニケーション」か?」と題するお話をするも、いつもの悪いクセで余計なことまでつい喋りこんでしまい、用意したパワーポイントの最後までたどりつけずじまい。
これまでの私の論文をお読みになっていた奇特な方がいたとすれば、最後までたどりつけなかったがゆえに、あまり新しい展開に乏しい話になってしまったかもしれぬ。
その後、昼飯時まではかつての指導教官と喫茶店で歓談。
メシを食ってから、ポスター発表会場へ。
中丸茂さんの「メッセージと顔文字の信頼度に関するスペースの数の効果」というのが、ちょっとおもしろかった。
つづいて、シンポジウム「話者の文化的基盤の顕現を誘発する談話データとは?」に出席。
片桐恭弘さん(ATR)の日米語比較コーパス分析が、ちょっとおもしろかった。
2人の被験者にある課題を与え、共同で解決する過程の談話を採ったコーパスなのだが、日本語話者の談話では、だれが問題解決の主導者なのか、はっきりしない。
米語話者の場合は、提案者が会話を主導(リード)し、主導権の交替もかなり明確。
問題解決の主導者=会話の主導者であり、もう一方はそれにしたがっていくというぐあいに、役割分担も明確。
だから、最終的な問題解決につながったアイデアの提案者が誰かがはっきりするのだが、日本語話者の場合は、それがあまり明確でなく、細かな提案やプロンプトをお互いに繰り返すため、共同提案的な感じになる。
これって、企業・職場での業務進行や職務分担のしかたの日米差について、経営学や産業社会学で言われてることと同じじゃん。
というところが、ちょいとおもしろかった次第。
その後、またまた学会の懇親会。
懇親会がはねた後も、新宿で23時すぎまでのむ。
24時すぎに寝て、翌朝9時から学会誌の編集委員会
10時から岡隆さん(東京大)の「ことばと社会心理学の方法」をおもしろく聴いた後、研究発表セッションに出席。
昼から事業委員会で打ち合わせ。
その後、鷲田清一さん(大阪大)の講演「わたしにはあなたの言っていることが分からない。〜現代日本社会におけるディスコミュニケーションの諸位相」に出る。
話のうまい人であった。
思った以上に、示唆に富む講演内容でもあった(ラッキー)。
この時点であまりに疲れ切っていたので、残るワークショップに後ろ髪をかなり引かれつつも、グロッキー(死語ですかね)して退散。
もろもろの野暮用などをすませて、昨日夜に帰阪する。
出張前から睡眠不足の日がつづいていたので、さすがに疲れました。


でも、明日はまた一泊でゼミ合宿...
でもって、戻ってきたら新入生のオリエンテーションがあって、週明けには授業開始...
やれやれ、ゴールデンウィークまで生き延びられるだろうか?