統計ソフトよりも基礎分析力を習得しておこう

http://blog.japan.cnet.com/mori/archives/000973.html
これも古い記事(いまブックマークの整理中なので)。

もちろん、ソフトそのものの利用機会が増え、操作の容易性が高まったことは、喜ばしいことだ。しかし、統計分析ソフトが高度なものになればなるほど実質的な分析プロセスのブラックボックス化や形骸化が進行してしまいがちだ

分析プロセスといっても、ソフトが処理する部分の数学的な根拠をすべての学生が証明できるようになるべきだという極論を言うつもりはない。しかし、ソフトによる処理自体が容易になった分だけ、どんな数値を、どういう手法で獲得するかなど、研究計画がおろそかな状態で、まずアンケート調査ありきとか、マクロ統計ありきで、あとは盲目的に処理するために統計ソフトが登場するという、分析プロセス全体が形骸化し、本来専門知識よりも重要な分析能力の獲得がなされないことになる

怖いことに統計ソフトにかければ、元の数値が身長体重でも、商品番号でも、態度変数でも、ランダムな数字ですら、なんらかの結論が得られてしまうということだ。悪いことに、その結果がどうであっても、それなりの解釈を平気で述べることができる。本来、どう考えても変な結果であってもだ。それでは分析プロセスなぞなくとも、最初から解釈や結論を一種のエッセイとして書いてしまった方がよっぽどいい

まったくだ。