ネットユーザの10.6%が「2ちゃんねる」にアクセス

していますた。
これはパソコンでインターネットにアクセスしているユーザ(ケータイでのインターネットユーザは含まず)をベースにした比率。
インターネットユーザでない人も含む全数ベースだと、4.7%。
ま、パネル調査の2回目(前回は01年秋、今回は03年秋に実施)なんで、多少回答者に偏りはありましょうが(ただ前回サンプル1878人の66.4%が今回のサンプルなので有効回収率は高い)、全国調査だし、信頼性はけっこうあるかと思われ。
数値をかなり低めに見積もって、日本人口の2%が2ちゃんをみてると考えても、ざっと250万人くらいになる計算。
まあ、2ちゃんをみてる「ヲチャー」の人口で、いわゆる「2ちゃんねらー」の人口ではありませんが。


さて、2ちゃん「ヲチャー」とそれ以外のインターネットユーザの社会属性を比較してみると、性別での差はありません(ヲチャーは59%が男性、非ヲチャーは54%ですが、有意な差ではない)。
職業分布をみても、ヲチャーに学生がやや多いものの(25%:非15%)、有職者(51%:非59%)、パート・バイト(16%:非15%)、主婦(7%:非6%)、無職(2%:非4%)と、全体的には有意差なし。
学歴や世帯年収も変わりませんでした。
有意な差が出たのは、年齢と未婚率。
ヲチャーの平均年齢は32歳(非39歳)、未婚率は59%(非36%)。
若い人が多いと未婚者が多いのは、まあ当然ですが、ヲチャーの中心層は30歳ちょいすぎの未婚者ってことになりますね。
ちなみに、この年齢と未婚率の高さは、2ちゃん以外の掲示板をヲチしている人と比べても、同じ傾向がみられます。
つまり、掲示ヲチャー一般の特徴ではなく、2ちゃんヲチャーに限った傾向ということです。


2ちゃんヲチャーとそれ以外の掲示ヲチャーの心理傾向や対人関係も比較してみたんですが(他者への一般的信頼・用心深さ、共感性、対人恐怖、孤独感・孤独恐怖、ネット-アディクション、友人数など)、これらに有意な差はみられませんでした。
2ちゃんヲチは、他者への一般的信頼を損ない、用心深さを増すかと思ったんだが(笑)*1


でも、「その掲示板にある情報の何%くらいが真実だと思いますか」という設問の回答をみてみると、2ちゃんは平均40%:その他の掲示板は55%。
やはり2ちゃんのほうが書かれている内容の信頼性は低く受けとられているようで(t検定で1%水準の有意差)


まあ今回のは2ちゃんをテーマにした調査じゃないんで、わかったのは、せいぜいこれくらいのところです。
さ、家帰って、メシ食って、フロ入って、寝るべ。

*1:「他者への一般的信頼」「用心深さ」というのは社会心理学の信頼研究における専門用語です。山岸俊男『信頼の構造』東大出版界、1998年などを参照