卒論のテンプレ

ゼミ生諸君、辻ゼミのテンプレとはちょっと違うが、ここ↓読んどくように。
http://d.hatena.ne.jp/inainaba/20051208/1134063745


ちなみに、こういうテンプレを示すと、まんま目次立てに「1章 問題提起」「2章 先行研究の概観」とか書いてくるやつがいるが、こういうのはあくまで内容のテンプレであって、形式のテンプレじゃないからね!
それから「男女差があるということがわかった」とか「増加するという傾向が認められる」とか、「という」を多用するのはやめてくれ。「男女差があることが」「増加する傾向が」でよろしい。
あと、接続詞を正しく使ってくれ。「しかし」を「さて」「一方で」の意味で使うな。「そして」「そして」でつなげていくのはやめろ。
文章のかたまりを並べただけの構成もやめてくれ。前の段落・節・章とどうつながっている/いくのか、接着剤にあたる文をちゃんとつけてくれ。
それからね、……(以下略)


卒論草稿22人分の添削、ようやく半分ちょっと終えましたが、ほとんどの人がこういう具合に真っ赤っかになっていっております。
内容はけっこうおもしろいものも多いんだけどねぇ。
去年までは、だいじなのは内容と割り切って、添削もほどほどにしておりましたが、文章のひどさに「う゛ううう」というフラストレーションが沈殿していき、今年はそれが爆発して、半ばやけくそで真っ赤っか添削。
この時間で論文一本書けるよな、という思いを抑えつつ。
それなりに中身のいいものがあるだけに、もったいないのよ。

論文2本出ました

1つは↓のテキスト本のなかに。

自己と他者の社会学 (有斐閣アルマ)

自己と他者の社会学 (有斐閣アルマ)

拙論は9章の「電子メディア上のかかわり」。
学部生向け“教科書”ということに徹して書いたので、われながらつまらん......
あちこちで同じような話ばかり書いているので、飽きてきたし。
この手の話はぼちぼち一段落させたいので、来年度中には1冊にまとめる予定*1


もう1つはInterCommunicationの55号のなかに。
鈴木謙介さんとケータイ的関係性について書いとります。
しかし、調査分析を記述した文章というのは、インコミのようなレイアウトではなぜか読みづらいところがあるなあ。
縦書きであることがかなり関係してると思うが。


あともう一本、「繋がりのリスク不安」と題されたケータイに関するコラムを書いておりますが、デイヴィドソン先生、すいません、すいません。
こんなふうにprinciple(s) of charityを引かれたら、真っ当な分析哲学者は呆れるはず。
自分でも無理矢理だったと思う。反省。

*1: あくまで予定は予定。